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リウマチ膠原病内科

Rheumatology

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リウマチ膠原病内科

膠原病とは

膠原病とは

“免疫細胞”って御存知ですか?細菌ウイルスやがんと戦ってくれる御自身の自衛隊細胞たちのことです。
その自衛隊細胞たちの一部が、残念ながら豹変したり過暴走しだして、“過激派自衛隊”となってしまい、御自身の身体を守るどころか、攻撃したりいじめてしまうのが“自己免疫疾患”つまり“膠原病”なんです。
関節ばかりがいじめられたら関節リウマチ、皮膚ばかりがいじめられたら強皮症、筋肉ばかりがいじめられたら多発性筋炎、とういうように“過激派自衛隊”が身体のどこの場所を攻撃したか?で各種膠原病の診断名は変わります。他にも、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、各種血管炎群、などなども膠原病疾患に含まれます(下記にも記載しています)。
免疫細胞が過暴走しているため、原因不明の発熱や倦怠感、関節痛、皮膚症状などは膠原病によく見られる症状です。
しかし、時に確定診断の難しい病態もみられます。いわゆる難病(特定疾患)に指定されている疾患が多く含まれています。

指定難病について

以前は、“膠原病”は原因が不明で治療法のない「難病」というイメージが強くもたれていました。
わが国では、膠原病とその関連疾患の多くは、厚生労働省によって”難病特定疾患”に指定され、”公費補助対象疾患”患者となり、患者さん御自身の医療費の軽減およびサポートを受けることができます。
しかし、近年の医学の進歩によって、膠原病の生命予後は大きく改善しました。
全身性エリテマトーデスでは、ステロイド治療が導入される以前は3年生存率が50%以下でしたが、70年代には5年生存率が75%、90年代になってからは95%以上、と劇的な改善がみられ、今現在では、慢性的にゆっくり付き合っていく病気と位置付けられてきています。

膠原病に含まれる疾患

“膠原病”という疾患が確立したばかりの以前から、全身性エリテマトーデス、リウマチ熱、強皮症、皮膚筋炎および多発性筋炎、結節性多発性動脈周囲炎、関節リウマチの6疾患は古典的膠原病と呼ばれています。
これらの疾患に加えて、シェーグレン症候群、混合性結合組織病(MCTD)、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎、高安動脈炎(大動脈炎症候群)、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、リウマチ性多発筋痛症、好酸球性筋膜炎、成人スティル病、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、再発性多発軟骨炎、ベーチェット病、サルコイドーシスなども膠原病関連疾患に含まれます。
また近年我国で提唱されたIgG4関連疾患や、原因不明の関節炎・発熱も当科の対象となります。

関節リウマチとは

関節リウマチに悩む患者さんは全国に70万~100万人いると推定され、日々の関節痛や機能障害に苦しんでおられます。
長年、確実な治療法がなく病気の進行を抑えることが難しいとされてきましたが、近年、生物製剤など新しい治療法も導入され、リウマチ治療には画期的な進歩がみられています。
早期治療を行うほど予後が良いということも分かっており、寛解をめざす治療を取り組んでいます。

このような症状ございませんか

  • 関節が腫れている
  • ものが掴みにくい
  • 手や指に力が入らない
  • 細かい作業がしづらい
  • 歩行時に痛みが走る
  • 全身がだるい、疲労感がある
  • 微熱が続いている

原因

関節リウマチは、上記記載のように免疫の異常(過激派自衛隊;リウマチ因子や抗CCP抗体など)により起こると考えられています。
その過暴走した免疫細胞たちが、自分自身の細胞や身体を攻撃するようになり、関節内に炎症を引き起こしています。
手や足の指など小さい関節に発症する場合が多いですが、経過が長くなると膝・肩・股関節などの大きな関節に炎症が波及することも少なくありません。
免疫がなぜ異常を起こすのかという原因については現在のところ完全にはわかっていませんが、遺伝的要因や喫煙など生活習慣の悪化、ストレスなどとの関連が指摘されています。

関節リウマチに多い合併症

関節リウマチに多い合併症としては、間質性肺炎、胸膜炎、貧血、骨粗しょう症、皮膚症状、目の症状(強膜炎)、心膜炎、血管症状(血管炎、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞)などがあります。

この中でも、気を付けるべき合併症は間質性肺炎であると考えられます。
それは関節リウマチ患者さんの約30%が、多少なりとも間質性肺炎を合併していると言われているためです。間質性肺炎とは、肺の中の間質部分(肺胞という風船同士の間のところ)に炎症が起きる病気です。悪くなると呼吸困難になり、酸素投与などが必要になる場合や、使える薬剤に制限が出たりすることがあります。
関節リウマチの治療薬で発症してしまう場合もあるため注意が必要です。息切れや空咳は要注意サインです。気になる方はすぐにご相談下さい。

治療について

関節リウマチの治療の目標は、寛解や良好な疾患活動性コントロールを目指すことです。
寛解とは、リウマチの症状・兆候がほとんど消失し、病気をコントロールできている状態をいいます。

そのためには、

  • 関節の痛みや腫れをとること(臨床的寛解)
  • 骨・関節破壊の進行を抑えること(構造的寛解)
  • 生活機能(QOL)を改善すること(機能的寛解)

の3つが重要です。

最近では治療法が大きく進歩し、早期から適切な治療を行うことで、寛解を達成することに加え、寛解を維持することができるようになってきています。
実際の治療法としては、症状や病状の進行具合に合わせて薬物療法を中心に、手術療法やリハビリテーション療法も併用されます。

関節リウマチの治療薬

関節リウマチの治療に用いられる薬には、消炎鎮痛薬(NSAIDs)、抗リウマチ薬(DMARDs)、ステロイド、生物学的製剤などがあります。

消炎鎮痛薬(NSAIDs:エヌセイズ)

消炎鎮痛薬は、関節の痛みや腫れを和らげる働きがあります。
速効性がありますが、関節リウマチの炎症を根底から取り除くことはできません。
関節の痛みや腫れが長時間続き日常生活に支障がある場合、消炎鎮痛薬を継続的に服用することがあります。
副作用である胃潰瘍や十二指腸潰瘍に十分に注意する必要があります。

抗リウマチ薬(DMARDs:ディーマーズ)

抗リウマチ薬は関節リウマチの原因である免疫の異常に作用して、病気の進行を抑える働きがあります。
効果が出るまでに1ヵ月から半年くらいはかかるため、消炎鎮痛薬を併用しながらコントロールしていきます。効果が不十分な場合には複数の抗リウマチ薬を併用したり、他の抗リウマチ薬に切り替えたりすることもあります。
特にその抗リウマチ薬の中でも第一選択薬は、メソトレキセート(MTX)が多く使われており、劇的に関節リウマチの疾患活動性を落ち着かせてくれることが期待できます。副作用として、葉酸不足による口内炎や貧血、肝障害、そして間質性肺炎の合併があり、より注意深く診ていく必要があります。

ステロイド

炎症を抑える作用が強力で、関節の腫れや痛みを和らげる働きがあります。
各種膠原病疾患では中心的役割でもある薬ですが、関節リウマチ治療においては、消炎鎮痛薬や抗リウマチ薬を用いても、炎症が十分に抑制できない場合に一時的に用いられます。
ステロイドには感染症、糖尿病や骨粗しょう症などを引き起こす恐れがあるため、連用する場合には十分な注意が必要です。

生物学的製剤・JAK阻害薬

炎症を引き起こすサイトカイン(免疫細胞同士の情報物質;自衛隊に例えるなら作戦指令書のようなもの)であるIL-6やTNFαの働きを妨げ、関節破壊が進行するのを抑えます。
この薬は注射(皮下注射や点滴)で投与しますが、その間隔は1週間に2回から2ヵ月に1回までとさまざまです。通院回数やライフスタイルに合わせて治療薬を選択することができます。生物学的製剤の一覧はこちらです。

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